教育目標
先進工学科化学工学プログラムでは、化学工学の手法を応用して、「環境と調和した化学プロセスの開発」や「エネルギーなどの資源を有効利用するシステムの構築」さらに「高度な機能をもつ材料の創製」に関する広範囲な教育・研究を行っています。将来、持続可能な社会を構築するために必要となる科学・技術や文化の発展に貢献できる人材として、化学の知識を生かせる工学の基本事項を学ぶとともに、研究開発に関する基礎技術と健全な倫理観を身につけた技術者・研究者を育成することを教育目標としています。
カリキュラムの概要
大学での講義は、大きく分類すると、共通教育科目(主として1-2年次に開講される)と専門科目(1年次から開講されるが学年が上がると割合が増える)に分かれます。共通教育科目は、教養科目、情報科学科目、外国語科目、体育・健康科目、そして学部での専門教育の基礎となる基礎教育科目から構成されます。共通教育科目では、「学生の潜在能力の発見と適性の開花に努め、幅広い教養教育と高度な専門教育を行うとともに、地域の特性を活かした進取の気風を養う。真理を愛し、高い倫理性と社会性を備え、向上心を持って自ら困難に立ち向かい、国際社会で活躍しうる人材を育成する。」ことを目指しています。
履修要項・学修案内
シラバス
専門科目
基礎から応用までバランスよく受講できるように講義、演習及び実験を配置しています。また、科目は5つのカテゴリーに分類され、それぞれのカテゴリーから 取得すべき単位の下限数が決められています。
工学基礎科目
工学倫理、応用数学Ⅰ、応用数学Ⅱ、化学工学プログラミングなどの工学において重要な基礎科目を学びます。
化学工学基礎
化学量論、熱力学Ⅰ、移動現象基礎といった科目を勉強します。化学プロセスにおいては、化学的な現象だけが起こるのではなく、反応 物質そのものの移動やエネルギーの出入りといった物理的な現象も同時に起こります。 したがって、総合的に現象を見ていくことが必要です。生体内で起きるミクロな現象や、地球規模で起きるマクロな現象の解析にも役立ちます 。
専門科目A
物理化学基礎、有機化学基礎、無機化学基礎、分析化学など化学に関する科目を学びます。 また、環境・機器分析基礎においては基本的な機器分析手法の原理、装置および応用について学びます。
専門科目B
移動現象論、分離工学Ⅰ、反応工学、無機材料化学Ⅰといった化学工学基礎科目よりも少し応用的な科目を勉強します。 工学英語Ⅰや工学英語Ⅱでは、専門分野の英語について勉強をします。 さらに、環境・化学工学演習においては、演習問題を解いて考えることによって、これまで講義で学んだことの理解を深めます。
専門科目
環境工学論文演習、環境化学プロセス設計、学外実習、環境工学特別研究といった科目を学ぶことによって、論文読解力、デザイン力、 コミュニケーション力、プレゼンテーション力などを高めます。4年次では、 卒業論文での研究を通してそれまでに学んできたことの仕上げを行います。