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放射性セシウム除染への固定化微生物の応用
 2011年の福島第1原子力発電所の事故により、大量の放射性セシウム137が飛散しました。現在では、その除染が急務となっています。セシウム137の除染にはゼオライトなどの無機物が用いられています。
 本研究室では、セシウム137の吸着材として微生物であるRhodococcus erythropolis CS98株に注目しました。このCS98株の特徴は、これまでに報告されている微生物の中で
最もセシウム137の吸着能力が高いことです。また、このような有機系吸着材は低温燃焼により、その体積を98%程度まで減少させることができるため、無機系吸着材よりも、除染後の放射性廃棄物量を大幅に削減できます。
 直径数ミリ程度のゲル内にCS98株を包括することで、除染処理後の水から容易に微生物を分離できます。本研究では、複数種のゲルを調査し、
アガロースゲルがCS98株の固定化担体として適していることを見出しました(1,2)。また、アガロースゲル固定化CS98株の除染環境の最適化も行っています。(本研究で使用しているCS98株は、共同研究者である国立環境研究所の冨岡 主任研究員よりご提供頂いたものです)


CS98株を固定したアガロースゲル. 

(1) Takei T., Yamasaki M. et al., Cesium accumulation of Rhodococcus erythropolis CS98 strain immobilized in hydrogel matrices, Journal of Bioscience and Bioengineering 117:497-500 (2014)
(2) Takei T., Kamagasako T., Yuzi Y. et al., Comparison of Rhodococcus erythropolis CS98 strain immobilized in agarose gel and PVA gels for accumulation of radioactive Cs-137, Journal of Chemical Engineering of Japan 48:782-786 (2015)

  
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